幸せをつかむ LOVE握力

 

Vol.94 バレンタイン必勝法

 

男と女が恋に落ちる。
互いに愛し合う、燃えさかる。


でもね、「愛の慣性の法則」に従うと、こういうHappyな状態を持続できるのはだいたい1年、

長く見積もって3年。
いや、3年というのは二人の間に何か大きな障壁でもある場合で、普通の恋愛はこんなに持ちはしないものだ。

で、ときめき、お互い求めあった関係はどんなふうに変質していくのかというと、惰性に陥って消滅するか、
あるいは、「結婚」というものに昇格するものの、かつてのようなめくるめく男と女の関係とはまったく質の違う、
お父さん、お母さんという居心地はいいがやけに所帯じみた関係に落ち着いてしまうのが常である。

こういう結末に私たちは概して無力ではあるけれど、
男と女を意識し合う関係を慣性の法則に反して少しでも長く持続したいなら
たったひとつだけ打つ手があると思う。
それは、愛の「手入れ」をするということ。
そう、愛にも手入れが必要なのだ。

惰性に陥りかけた相手の首にいきなり腕を回すのも不自然だし、
惰性も加速がつき始めるとなかなかもとには戻しずらくなる。


そんなとき、記念日を利用すればいいのだ。
出逢いの記念日。
互いの誕生日。
そうそう、世間では「告白デー」と騒がれているバレンタインデーなんて絶好の機会だと思う。
この日に忘れかけていたデートというものに誘ってもらうように仕向ける。
で、そのお返しに「愛情チケット」を発行するのだ。
「愛情チケット」のメニューは、マッサージであってもいいし、足の爪切りでもいい。
とにかく相手がごきげんになれる何かをしてあげる。
ポイントは忘れかけていた濃密な触れ合いを取り戻すことなのだ。
もちろん、あなた自身が初心に帰って懸命に尽くさなければならない。
さらに、チョコレートのおまけがあってもいい。
バレンタインチョコは本来こんなときに発動すべきなのだ。


逆に、これから誰かを捕まえようとするとき、つまり
告白しようとする場合はチョコなんていう陳腐な手段は決して使うべきではない。
ネコも杓子もチョコレートというなかで、敢えて自分からワンオブゼムに成り下がることはないのだ。
ましてや、手作りチョコなんてもってのほか。
あんなものガキっぽいままごとチックなものは、小学生女子に任せておけばいい。
思う人を振り向かせるためには工夫が必要、知恵を働かせるべきなのだ。

到底振り向いてもらえないような相手には、無駄な抵抗はやめて敢えてチョコなんて贈るべきではない。
どんなときも、ワンオブゼムに成り下がらないぞというプライドだけは捨ててはいけない。
それに有名パティシエなどの店に並ぶ時間があったら、女磨きに専念したほうがずっと効率的だ。
でも、勇気をふり絞ってどうしてもこの日に意中の相手に告白したいなら、
もっと確実な方法に出てみよう。
そう、メールか何かで「ランチご招待券」余裕があるなら、どーんと「ディナー御招待券」を送ってみるのだ。
そして、万が一カレがのってきたらしめたもの。
そこで、相手の目を見てしっかり告白すればいいのだ。
もし空振りに終わったら、月謝を払って愛のレッスンを積んだと割り切るべきだ。
何もしないか、人と違う思い切ったことをするか、恋をつかみたいならオールオアナッシングで行くべきだ。
いい女を目指すなら、せめてこういうユーモアのエッセンスくらい発動しようよ、横並びではなくってね。

すでに、チョコレートを買ってしまった人。
お父さんにあげて喜ばせてください。

健闘を祈ります!


日時: 2012年02月10日

Profile

南美希子

みなみ・みきこ
東京生まれ。テレビ朝日アナウンサーをへてフリーランスに。数々の番組でキャスター、コメンテーターとして活動。またオシャレ、結婚、子育て・出産、美容などのエッセイでも人気。著書に『オバサンになりたくない』『お嫁に行くまでの女磨き』『男の勘違い』他。まさに“Glamorous way of life”の先駆者レディ。





 

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